
ダイビングポイントの位置
N24°49.662′ 、E125°07.991’ 下地島の北西部、17エンドを取り囲む広い澤田の珊瑚礁の南端部、通り池がある断崖の北に広がる珊瑚礁の外縁側に魔王の宮殿があります。
ポイントの風景
珊瑚礁外縁に沿ってゆっくり降ると魔王の宮殿への入り口が見つかります。水深12m近辺に2箇所、さらに深い場所に1箇所、宮殿には合計3箇所の入り口から入ることができます。
狭い入り口から降下するとエントランスと呼ばれる広場があります。10名以上のダイバーが待機できる広さがあり、入り口から差し込むやわらかい光が広場内部を照らしています。床面を丸い大きめのゴロタ石が敷き詰めています。この部屋は先に入ったダイバーが戻るのを待つ、待機場所にもなっています。
天井の低い暗い通路を奥に進むと天井はすぐに高くなり、通路は80度ほど右に曲がるゆっくりとした登りになります。曲がった先にあるのはメインホール。第二の部屋です。部屋の高さは10mを越え、天井からは眩い光が差し込みます。壁の岩肌には無数の凸凹があり、まるで魔王を支える行政官たちのようにも見えます。
この光の縦穴の中には無数のアカマツカサが群れています。
さらに奥に進むと第三の部屋があります。この部屋は真っ暗で、奥にうっすらと細い光が差し込んでいます。ここは魔王の寝室。魔王が多忙な一日を終え、女王と共にゆっくりとしたプライベートな時間を過ごすための部屋です。
ポイントへのアクセス
この海域は北風や北東風、東風の季節は海域が穏やかになり、アクセスしやすくなります。日本では秋から冬にかけてがベストシーズンということになります。南風が吹く夏は波が寄せ続けるためにアクセスしにくくなります。
このダイビングポイントに最も近い出港地は伊良部島と下地島の間にある渡口港で、船で15分〜20分程度の距離にあり、伊良部島を拠点とする4軒のダイビングショップが秋冬の母港として利用しています。伊良部島マリンセンターはそのうちの一つです。
ダイビングの難易度
このポイントは最大水深が25m程度で流れも強くないため、アドバンスレベルのダイバー向けと言えます。多くのダイバーが出入りするためか水底に堆積したシルトは少なめですが、他の洞窟と同じように中性浮力がしっかりと取れる(何分でもホバリングできる)スキルは必要です。
アドバンス認定があってもスキルが伴っていない場合はこのポイントでのダイビングが “No!” となることもありますから、日頃から浮力調整スキルに磨きをかけるようにしてください。
水中ライトはあった方が良いです。


