通り池 下地島ダイビングポイント

ダイビングポイントの位置

下地島の北西部、魔王の宮殿から少し南下した断崖にあるポイントで景勝地「通り池」の外洋側にあります。

ポイントの風景

外洋と通り池を断崖の下で結ぶたいへん大きなアーチと、アーチを通り抜けた先にある通り池に行くことができます。通り池に溜まる淡い緑色の淡水と外洋から入る透明度の高い青い海水の対比、その境目にあるゆらゆら帯(ケモクライン)はこのポイントの特徴です。

外洋側に船を留めてエントリーすると、水底まで断崖が続いていることがわかります。崖に沿って少しずつ水深を落としながら進むとすぐに大きなアーチに辿り着きます。アーチは天井の水深が20m程度、水底の水深が45m程度。アーチの中では常に20mより深い水深になりますから、ノンストップタイムを稼ぐためにも天井に近い部分を移動していきます。

しばらく進むと通り池の淡い緑色の水が見えてきます。雨や地下水などが集まった通り池の淡水は海水と比べて比重が小さいため、池の部分に溜まっているのです。この淡水と海水の境目にはケモクラインがあります。アイスティーにガムシロを入れた時に見られるゆらゆらとした現象です。

通り池では浮上することができますが、外洋に比べて透明度が悪いこと、近くにロープや崖などの目標物がないことから、水深計やコンピュータなどを利用して浮上速度をコントロールする必要があります。

浮上後は再潜降して船まで戻ることになります。耳抜きがうまくいかない場合は帰れなくなりますので体調管理が大切です。
帰路は青く広がる景色の美しさと開放感が大変気持ちの良いダイビングになります。

ポイントへのアクセス

この海域は北東風、東風の季節は海域が穏やかになり、アクセスしやすくなります。秋から冬にかけてがベストシーズンということになります。南東や南風、西風が吹く夏は波が寄せるためにアクセスしにくくなります。

このダイビングポイントに最も近い出港地は伊良部島と下地島の間にある渡口港で、船で15分〜20分程度の距離にあり、伊良部島を拠点とする4軒のダイビングショップが秋冬の母港として利用しています。伊良部島マリンセンターはそのうちの一つです。

ダイビングの難易度

大切なスキルは次の3つです。

  • スムーズに耳抜きができること
  • BCDで確実に浮力調整ができること
  • ガイドの位置を常に把握する注意深さ

エントリー後の耳抜きに苦労する場合は、通り池からの帰りで耳抜きができなくなることが予想できます。エントリー後の耳抜きで苦労したら、通り池で浮上しないダイビングプランに変更します。

BCDで浮力調整をしない、または苦手なダイバーはアーチ内での水深の維持が難しくなります。落下によりノンストップタイムが大きく削られたり、過度の運動や呼吸でエアが足りなくなったりすることが考えられます。BCDでの浮力調整が苦手なダイバーに通り池はお勧めできません。

透明度の低い通り池ではガイドの位置を常に把握する注意深さが重要です。ガイドを見失った時の手順は事前に確認しておきましょう。チームに合わせてスムーズに潜降/浮上できるスキルは必須です。

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