リブリーザーを始めるためのPADI講習

Tec40CCR course

リブリーザーコースの種類

機種ごと、目的ごとに発行されるCカード

オープン・サーキット・ダイビングで使用するレギュレーター・システムは多くの種類が販売されていますが、どれもファーストステージとセカンドステージ、オクトパス、残圧計という4種類のパーツで構成されています。レギュレーターをシリンダーへ取り付ける方法は2種類しかなく、どの機種でも息を吸えば空気が流れ、吸うのを止めれば空気が止まる構造になっています。ですから、オープン・サーキット・ダイビングの講習で器材のブランドを指定されることはありません。

ところがリブリーザーは特許技術の塊です。

機種ごとに独自の設計思想があり、構造も組み立て方も電子制御システムも稼働するソフトウェアも異なっています。そのため、ダイバー資格もインストラクター資格も、リブリーザーのCカードは機種ごとに発行されています。

また、同じ機種を使用していても目的ごとに発行されるCカードが異なります。
たとえばPADIではポセイドンSE7ENリブリーザーで取得できるCカードに、レクリエーショナルダイバー向け2種類「リブリーザーダイバー」「アドバンスドリブリーザーダイバー」と、テクニカルダイバー向け3種類「Tec40CCRダイバー」「Tec60CCRダイバー」「Tec100CCRダイバー」があります。

レクリエーショナルコースでは「オートマの自動車に乗り、車にトラブルが発生したらさっさとあきらめて電車で家に帰る」ようなリブリーザーの使い方を学びます。テクニカルコースでは「マニュアルの自動車に乗り、車にトラブルが発生したらボンネットを開けて故障を突き止め、応急処置をしてなんとか自力で家に帰る」ような使い方や減圧技術を学びます。

レクリエーショナルダイバー向けコース

PADI リブリーザーダイバーコース
最大水深18mまでの水深を無限圧でダイビングするためのコース。全自動化されたリブリーザーシステムを使用。リブリーザートラブルの解決方法は最も簡単で安全な方法を学ぶ。使用するガスは空気と純酸素。他のコースに比べて装備はシンプルで、初心者のダイバーでも参加できる。
PADIアドバンスドリブリーザーダイバーコース
最大水深30mまたは40mまでの水深を無限圧でダイビングするためのコース。全自動化されたリブリーザーシステムを使用。リブリーザートラブルの解決方法は最も簡単で安全な方法を学ぶ。使用するガスは空気と純酸素。リブリーザーダイバーコースと比べると装備は複雑になるがTecコースほどではなく、リブリーザーダイバーが参加できる。

テクニカルダイバー向けコース

PADI Tec40CCRダイバーコース
最大水深40mまでの減圧停止が含まれたダイビングを行うためのコース。マニュアルコントロール装備付きのリブリーザーを使用。リブリーザートラブルの解決方法は最も簡単で安全な方法も学ぶが、ダイバー自身によるマニュアルコントロールでリブリーザーを制御する方法も学ぶ。使用するガスは空気と純酸素。レスキュー認定等を持つ中級ダイバー以上が参加できる。
PADI Tec60CCRダイバーコース
最大水深60mまでの減圧停止が含まれたダイビングを行うためのコース。マニュアルコントロール装備付きのリブリーザーを使用。より効率的な減圧潜水を含む。使用するガスはトライミックスとナイトロックス、純酸素。Tec40CCRダイバーとして経験を積んだダイバーが参加できる。
PADI Tec100CCRダイバーコース
最大水深100mまでの減圧停止が含まれたダイビングを行うためのコース。マニュアルコントロール装備付きのリブリーザーを使用。使用するガスはより酸素濃度の低いトライミックスとナイトロックス、純酸素。Tec60CCRダイバーとして経験を積んだダイバーが参加できる。これより先のPADIトレーニングコースはない。

どのコースで始めるか

初めてリブリーザーにチャレンジするダイバーには3つのPADI コースがあります。

リブリーザー体験ダイビングプログラム
一般ダイバーがリブリーザーを体験するためのコースです。
インテグレーテッドコース
インテグレーテッドコースはダイバーコースとアドバンスドコースを合体させたコースで、レクリエーショナル範囲でリブリーザーを使用したいダイバー向けのコースです。単体のダイバーコースより人気があり、ヒューマンエラーを最小限に抑えるように設計されたコースで、シンプルで安全性が高く、非常によくできたコースだと思います。
Tec40CCRダイバーコース
テクニカルダイビングをリブリーザーで始めたいというダイバー向けのコースです。リブリーザーのトラブル発生時に「検査」「診断」「対応」を行う冷静さや判断力が要求されますから、定期的にトレーニングを行える環境と意思があり、強くテクニカルダイビングを希望するダイバー以外のダイバーにはお勧めできません。
padi tec60ccr-card
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