「POSEIDON Mk6/SE7EN チェックリスト」はMk6コース中に紙版でお配りしてきたチェクリストを再構成して記事にしたものです。チェックリストを忘れたときにスマートフォンがあれば手順を確認できます。
パーツの点検
以下のパーツに不足や破損、汚れがないかを確認します。
- 電子モジュール、レギュレーター、バッテリー
- ・酸素センサーベース Oリング各2本ずつ
・電子モジュール本体 Oリング2本
・DIL用ファーストステージ Oリング1本
・O2用ファーストステージ Oリング1本
・ファーストステージとモジュールをつなぐ中圧ホース接続部の緩み
・スマートバッテリー Oリング1本
- スクラバーハウジング
- ・ハウジング本体 赤いOリング1本
・トッププレート 赤いOリング2本
・ボトムプレート 赤いOリング1本、黒いOリング2本、ドーナツ型スポンジ1個
- ループ
- ・蛇腹ホース4本 Oリング各2本ずつ
・Tポート2個 Oリング1本ずつ
・カウンターラング 2個
・マウスピース
消耗品の準備
バッテリーの充電やガスなどの消耗品を準備点検します。
- バッテリーの充電
- 1週間前には充電を開始する
長く放置されたバッテリーは充電器のLEDが点灯、点滅しないことがあります。このようなバッテリーは充電と再学習に日数を要しますので、リブリーザー運用日直前ではなく、運用日の1週間程度前に充電を確認すべきです。
- ガスの確認
- ディリュエントガス、酸素ガス共に充填圧力を確認してガス分析を行います。
・ディリュエントガス 200bar
・酸素ガス 135bar
- データ入力
- ガス成分が前回と異なる場合は電子モジュールに入力されたデータを書き換えます。
・Mk6 PCとの赤外線通信により書き換え、ソフトウェアはPC Config
・SE7EN PCまたはMacとのBluetooth通信により書き換え、ソフトウェアはRb Config
・SE7EN+M28 M28に接続されたSE7ENはM28でデータ入力可能
- スクラバーキャニスター
- スクラバーが有効期限内であるか確認します。
組み立て
ここで紹介する組み立て手順はユーザーマニュアルの手順とは異なります。経験的に効率が良いと思われる手順を紹介します。
- スクラバーのセット
- 1、スクラバーの中身と上下を確認(リブが上にくる)
2、ボトムプレートにスクラバーをセット
3、スクラバーにトッププレートをセット
4、スクラバーをハウジングにセット
5、ボトムプレートのスクリューを手締め(4本)
- 後部蛇腹ホースのセット
- 1、スクラバーハウジングに蛇腹ホースを取り付け
- 電子モジュールのセット
- 1、スクラバーハウジングに電子モジュールを挿入
2、電子モジュールのスクリューを手締め(2本)
- シリンダのセット
- 1、ダイバーの右肩に酸素シリンダを取り付け
2、ダイバーの左肩に空気シリンダを取り付け
- レギュレーターのセット
- 1、シリンダにファーストステージを取り付け
- BCDのセット
- 1、スクラバーハウジングにBCDを取り付け
2、ファーストステージの中圧ホースをインフレーターに取り付け
- Tポートのセット
- 1、左右カウンターラングにTポートを取り付け
2、右カウンターラング(OPVあり)のTポートは背中側に壁がくる
3、左カウンターラングのTポートは胸側に壁がくる
- カウンターラングのセット
- 1、カウンターラングをBCDに取り付け
2、位置固定ストラップでカウンターラングを固定
3、後部蛇腹ホースをTポートに取り付け
- 前部蛇腹ホースとマウスピースのセット
- 1、マウスピース内バルブの確認
2、マウスピースを前部蛇腹ホースに取付け
3、CCモードで頬当て確認
4、前部蛇腹ホースをTポートに取付け
5、DILレギュレーターからの中圧ホースをマウスピースに取付け
6、HUDをマウスピースに取付け
作動確認
- ネガティブ・ループチェック
- 1、マウスピースをくわえる
2、マウスピースをCCモードにする
3、ループ内のガスを全て吸い出す(口で吸って鼻から捨てる)
4、蛇腹ホースが縮むまでこれを繰り返す
5、蛇腹ホースが縮みきったらマウスピースをOCモードにする
6、マウスピースから口を離す
7、蛇腹ホースが縮んだままであることを確認する※ 蛇腹ホースの観察中にホースが伸びてきたら漏れがある証拠です。リブリーザーを分解し、すべてのパーツの破損、汚れ、Oリングのグリスアップを確認して再セットアップします。
- セルフテスト
- Mk6/SE7EN自身による作動確認がセルフテストです。
1、カウンターラングを押し潰す
2、カウンターラングのオーバー・プレッシャー・バルブを閉じる
3、電源を入れる※ セルフテストで不合格が出た場合は、テスト番号とエラーコードをメモしてユーザーアニュアルで対応を確認してください。
- プリブリーズ
- 1、しゃがんだ姿勢で鼻をつまみ5分間実施
2、実施中に以下を確認
・ディスプレイは正しく表示されているか?
・表示されるPO2は変化しているか?
・ADVは作動するか?※ テストを中断した場合は、再度5分間実施します。
- ベイルアウトシステム
- 1、シリンダ圧力を確認
2、セカンドステージの作動を確認
3、セッティング状態の確認
現場で役立つヒント
- 電源の入れ方
- 1、スマートバッテリーを電子モジュールに挿入
2、または ディスプレイのウォーターコンタクトに触れて通電
- 電源の切り方
- 1、ディスプレイのウォーターコンタクトが濡れていないことを確認
2、両方のシリンダーのバルブが閉まっていることを確認
3、マウスピースをパージして圧力を抜く
- セルフテストのヒント
- シリンダーバルブ:実施前にバルブを開ける必要はない。開けておいても良いが、ガスが無駄に使用される。
カウンターラングボリューム:実施前にカウンターラングボリュームは50%以下、OPVは閉じておく。
酸素センサー:寒い場所では酸素センサーエラー(#53)が起きることがある。テストを室内で行うか、外した酸素センサーを手で握って暖めた後に再テスト。または交換。
- 休憩時間:酸素充填が不要の場合
- 1、電源を切る。
2、スクラバーを取り出し、スポンジの水分を取り除く。
3、スクラバーをもとに戻す。
4、電子モジュールを外し、センサーの湿気を取り除く。
- 休憩時間:酸素充填が必要な場合
- 1、電源を切る。
2、スクラバーを取り出し、スポンジの水分を取り除く。
3、古いスクラバーに使用済みの印をつける。
4、新しいスクラバーをカートリッジにセットする。
5、酸素を充填する。(規定シリンダーで最大135bar)
6、電子モジュールを外し、センサーの湿気を取り除く。