ポセイドン・リブリーザーってなに?

循環式呼吸装置

オープン・サーキット・ダイバー/呼吸の泡が出ている

普段私たちが使っているスクーバ用の呼吸装置は解放式呼吸装置です。大量の空気を圧縮してシリンダーに詰め込み、一呼吸ごと水中に排気していきます。吸った空気が再利用されることはなく、そのまま排気されていくために解放式(オープン・サーキット、OC)と呼ばれています。

クローズド・サーキット・ダイバー/呼吸の泡が出ない

これに対してリブリーザーは呼吸で使った空気(ガス)を排気しません。排気したガス成分を調整して再び呼吸用ガスとして利用します。呼吸ガスが肺と呼吸装置の間を循環しているので循環式(クローズド・サーキット)呼吸装置と呼ばれます。

高いガス効率

私たちの体が呼吸で消費する酸素は空気全体の4%程度ですから、残りの96%を捨てずに循環させるリブリーザーはたいへん効率の良い呼吸装置といえます。

たとえば水深20mの30分の潜水を計画するとします。この計画を減圧潜水シミュレーションアプリで計算すると、オープンサーキットダイバーは1,600Lの空気を消費し、リブリーザーダイバーは23Lの酸素を消費するという結果が出ました。減圧潜水シミュレーションアプリ Baltic Deco Planner

ポセイドンリブリーザーはCCR

リブリーザーは不足した酸素を追加する装置ですが、追加の方法によってCCRとSCRに分類できます。CCRはクローズド・サーキット・リブリーザーの略で、日本語では閉鎖式循環呼吸装置です。SCRはセミ・クローズド・サーキット・リブリーザーの略で、日本語では半閉鎖式循環呼吸装置です。

 CCR

CCRには2種類のガスが組み込まれています。
ひとつは酸素です。このガスはダイバーが代謝で消費した酸素を補充したり、呼吸ガスの酸素濃度を調整したりする役割を持っています。
もうひとつはディリュエントガス(希釈剤)です。このガスは主に呼吸ガスの体積を一定に保つための役割を持っています。ディリュエントガスには空気、ナイトロックスガス、トライミックスガスを使用することができますが、PADI リブリーザーコースやPADI Tec40CCRコースでは空気を使います。
体積を保つとは、、、
ガス(気体)は潜降とともに水圧によって体積が縮小していきます。潜降中、この現象による浮力損失を補うために、皆さんはプシュッとBCDに空気を入れていると思います。水面で肺を膨らませるのに十分だった呼吸ガスも、BCDと同じように潜降とともに体積が小さくなり、肺を十分に膨らませることができなくなってしまいます。そこで、BCDへの吸気のように、リブリーザーではディリュエントガスを呼吸ループに注入して呼吸ガスの体積を維持させています。

SCR

SCRは1種類のガスを使います。
ナイトロックスガスです。酸素を補充するときも、呼吸ガスの体積を維持させる時も、ナイトロックスガスが使われます。
リブリーザーの呼吸ループにはダイバーの1呼吸分のガスがあれば良いのですが、ナイトロックスガスを使うSCRは、酸素補充の時に酸素とともに窒素もループに注入してしまいます。
このタイミングで注入される窒素はダイバーにとっては不要なガスで、ダイバーに余分な浮力を与えてしまいます。また、呼吸ガス内の窒素が多いと酸素の濃度を維持させるために多くの酸素が必要になってしまいます。そこで、SCRはこの余分なガスをときどき排気しています。SCRが半閉鎖式と呼ばれるのはこのためです。

面白さ

呼吸時間が長い

リブリーザーの中でも小型軽量であるポセイドン社製のリブリーザーは、オープンサーキットで使用する12Lシリンダーとほぼ同じ重量です。しかし、次の表を見るとわかるように水中に滞在できる時間は全く違います。

次の表はダイバーが一定の深さにずっといると仮定して、その深さでどれだけ呼吸していられるのかを計算してみた表です。

深さ OCでの呼吸可能時間 CCでの呼吸可能時間
陸上 160分 180分
-10m 80分 180分
-20m 53分 180分
-30m 40分 180分
-40m 32分 180分

※ 陸上値で1分間に15Lの換気をするダイバーが 12L 200bar シリンダーを使用するという設定

OCにしろCCにしろ深く長く潜れば減圧症の問題や酸素中毒の問題が発生します。この表はそれらの要素を全て無視して、単純にその深さで呼吸できる時間だけを計算したものです。潜水計画としては使えません。

泡が出ない

魚は振動に非常に敏感です。

ダイバーの気泡は割れて大きな振動を出しています(人間にはブクブクという音となって聞こる)。時間をかけて振動に鳴らしてしまえば良いのですが、OCでの呼吸時間は短いのであまり時間をかけられません。その点、リブリーザーは泡も振動もほとんど出ませんからそっと近づくことができます。

体が冷えにくい

リブリーザーの呼吸ガスは湿気を含み、冷たくもありません。

これは吐いた息を循環させていることと、二酸化炭素が吸収される際の化学反応で熱と水分が発生するためです。オープンサーキットでは冷たく乾いた空気を呼吸するので、肺から水分を奪い多くの蒸発熱も奪いますがリブリーザーにはそれがありません。OCダイバーはダイビング後にすぐトイレに行きたがりますが、CCRダイバーは違います。(もちろん、長く潜ればトイレにも行きたくなります)

リブリーザーの始め方

リブリーザーダイビングにも体験ダイビングやダイバーコースがあります。詳しくは次の記事をご覧ください。

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