硬骨海綿
今回りブリーザーコースを受講していただいたのは大学の先生たちです。「サンゴを通して地球を知る」というミクロからマクロを読み取る壮大な研究をしている方々で、リブリーザーコースでは私が講師であるにもかかわらず、先生たちの話が面白くて面白くてのめり込んでしまいました。
その中でも面白かったのは「硬骨海綿」という生物の話。
私の曖昧な記憶をまとめますと、、、
サンゴ全盛になるその前の時代、海で全盛を誇っていたのが硬骨海綿なのだそうです。この海綿はたいへん成長が遅く1年に1mmぐらい。それに比べるとサンゴの成長は早い。光エネルギーを利用する褐虫藻とのコラボレーションでぐんぐん成長していくパワーがある。硬骨海綿はサンゴのパワーに押され押されて絶滅してしまいました。海はサンゴ全盛の時代に変わったのです。
ところが、すでに絶滅したはずの硬骨海綿が1970年ごろに発見されました。そしてなんと今回のリブリーザー講習中にも先生たちは発見していたのです。硬骨海綿はサンゴが生きにくい場所、光が届かない場所、洞窟でひっそりと生き延びてきました。
私は想像してしまいました
1年に1mmの成長。ちょっとした大きさになるだけでも100年200年かかっている。中には1000年生きているものもいるという。
では、何気なく毎日通っているこの洞窟はいつからあるのですか?!
遠い祖先が革のパンツを履いて狩りをしていた頃には、すでにあったということですか?!
私の想像はまぁこの程度だったのですが、硬骨海綿を調べていくと時代ごとの気候変動までわかってしまうそうです。
ミクロからマクロを読み取る、すごい研究です。
リブリーザーが先生たちの新しい発見につながるといいなぁ。
硬骨海綿のこと