Tec40CCRダイバーが誕生しました。このコースはリブリーザーダイバーでなくても参加することができ、呼吸ガスをマニュアルでコントロールするなど、リブリーザーでできることをフルで学ぶことになります。リブリーザーをしっかり勉強できますが、覚えることがたくさんあってなかなかハードルの高いコースです。
リクリエーショナル・リブリーザーコースを自動車免許で例えるなら、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置、車間距離制御装置、車線逸脱警報装置などのハイテク機器が搭載されたオートマチック車で舗装道路を走る方法を習うコース。ハイテク・リブリーザーを使用するので、ダイバーが学ぶことは少なめです。
これに対してTecCCRコースはマニュアル車でオフロードを走り、車が故障した時には自分で修理して危機を脱するような運転を学ぶようなコースなのです。(例えがわかりづらい?)
Tec40CCRコースの初日
初日は一般のリブリーザーコース同様、書類作成、組み立て実習、学科講習、最終試験。
Tec40CCRコースの2日目から5日目
カウンターラングに慣れる
コースの2日目からはダイビング実習です。初めてリブリーザーに接する人がまず戸惑うのはカウンターラングの扱い方。カウンターラングのボリュームを常に一定に保つことがリブリーザーでは大切なのですが、水圧が変化するとガスは膨張したり収縮したりするので、これを一定に保つことはなかなか難しいことなのです。
このカウンターラングへの戸惑いは1日で解決することは少なく、2日目や3日目にしてようやく「そういうことだったのね」と理解し、対応できるようになってきます。
ホバリングできるようになる
ホバリングは一定の深さでフワッと浮いていることなのですが、リブリーザーではこれがまた難しい。まず、カウンターラングのボリュームを一定に保つことができないうちは習得できません。
オープンサーキットなら肺という浮力装置があるから、ちょっと沈みかけたら大きめに呼吸をすれば浮力はつくし、ちょっと浮きかけたら息を吐けば浮力を捨てることができます。でも、リブリーザーはガスを「外」に捨てることはしないから、吸っても吐いても浮力変化なし。BCDで調整です。
リブリーザーのトラブルシューティング
リブリーザーは複雑な装置ですからトラブルが発生する可能性があります。テックのコースでは何が原因でそのトラブルが起きているかを見つけ出し、原因を取り除く、または、別の手段でリブリーザーを使い続ける方法を学びます。これも複雑といえば複雑ですが、カウンターラングの扱いとホバリングができるようになれば、トラブルシューティングに集中することができます。
合格
コースが後半にもなると、リブリーザーの通常の扱いにも慣れてきてトラブルシューティングに集中できるようになります。ダイビング中には「サプライズ」というお楽しみがあり、インストラクターが突然シミュレーションでのトラブルを指示します。
リブリーザーダイバーとしての基本スキルが身につき、いくつかの異なるサプライズに対して受講生が正しく対応できるようになるとTe40CCRダイバー合格です。
ということで、合格おめでとうございます!
※ トラブルシューティングは毎回のダイビングでシミュレーションしてくださいね。忘れてしまわないように。